株式会社ポニーキャニオン様
e-learningツール「ANGLE」
導入企業様の声

株式会社ポニーキャニオン様
導入事例

eラーニングツール「ANGLE」導入企業様の声

アンコンシャス・バイアスの見える化で現在地を認識
継続的な取り組みにつなげる

D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)推進を、サステナビリティに取り組む上での一つの重要なテーマとして位置づけている株式会社ポニーキャニオン。多様なエンドユーザーに応えるため、社内にも多様性を確保しようという考えのもとでD&Iに取り組み、アンコンシャス・バイアス対策にも注力していらっしゃいます。
本レポートでは、株式会社ポニーキャニオンの取り組み事例をご紹介します。

お話を伺ったのは株式会社ポニーキャニオン経営企画部 SDGs推進グループ 兼 経営企画グループの山口久美子さん、人事総務本部人事総務1部HRBPグループ 兼 経営企画部SDGs推進グループの高橋夏穂さんです。
株式会社ポニーキャニオン様

株式会社ポニーキャニオン 様

経営企画部 SDGs推進グループ
(兼)経営企画グループ
マネージャー
山口久美子 様 (写真左)

人事総務本部人事総務1部HRBPグループ
(兼)経営企画部SDGs推進グループ
高橋夏穂 様(写真右)

※肩書は取材当時
業種 総合エンターテイメント
導入されたコース ANGLE管理職版7回、ANGLE一般社員版7回
受講規模 全社員
INTERVIEW

エンドユーザーに届くエンターテイメントのために
人をいかし、多様性を確保する

―ダイバーシティ推進に取り組まれている背景や理由についてお聞かせください。
山口様
私たちはエンターテイメントの作り手として、自分自身の「好き」に自信を持って世の中に届けていくことで、同じ価値観を持った人たちの共感を得られると考えています。そのためには社員全員がその人らしく活躍できる環境が重要であり、多様な人材がしっかり生かされている状態を目指しています。

ポニーキャニオンが扱うエンターテイメントは、音楽や映画、アニメなど多くの領域に拡大し、それらに関わる〝こと・人・モノ〟を包括しています。幅広いポートフォリオを内包しているため、幅広いビジネスに対応できるだけの幅広い人材が必要である……という考え方もできますが、実際には社内にいる人がそれぞれの「好き」や強みを活かしてビジネスの場を切り開いて現状のポートフォリオができあがっています。“タマゴが先か、ニワトリが先か”になりますが、やはり「人」が先ではないかと思っています。

実体験に基づく違和感や危機感から
まずアンコンシャス・バイアスに着手した

―D&Iの中でもアンコンシャス・バイアスに注目したのはなぜでしょうか。
高橋様
私がD&Iに関心を持つようになったきっかけは、2019年に産休・育休から復帰した経験です。女性が子育てをしながら働くことに対しての難しさを感じたり、モヤモヤした気持ちを持ったりする実体験からでした。関連の本を読む中でD&Iに辿り着き、D&Iを勉強する過程でアンコンシャス・バイアスについて知りました。

山口様
ダイバーシティを学ぶ上で、すべての前提にアンコンシャス・バイアスというものがあると認識しました。そのためアンコンシャス・バイアスには、まず初めに着手すべきだと考えたのです。また、個人的には、若手・中堅人材の離職に危機感を覚えていたということも背景にあります。
我々のビジネスでは、多数のステークホルダーをまとめることが必要です。そのため各方面に対する配慮が必要となり、高いコミュニケーション能力が求められます。しかし、傾聴力や調整力の高い人材ほど、場の空気を読むスキルに長けているため、アンコンシャス・バイアスが生み出す同調圧力に弱い、もしくは図らずも同じことを相手に求めて同調圧力を生み出す側にまわってしまう、というデメリットがあるのではないかという懸念を抱いていました。
ビジネス上で必要な能力が、一方で多様な意見を生かしにくい状態に向けて働いてしまっていたなら、かつそのジレンマに息苦しさを覚える人が居たなら、離職につながるのではないかと考えました。
……これは仮説でしかないのですが、実際にメスを入れてみたい部分でした。

―具体的にはどんな取り組みをされたのか、お聞かせください
山口様
2022年の10月に管理職層に対してアンコンシャス・バイアス・トレーニングを始め、2023年度内に一般社員や経営層にも広げました。トレーニングの機会を全社員に提供した形です。


ポニーキャニオン様お取組み事例



―アンコンシャス・バイアスに取り組むにあたって、KPIも定められていますね。
山口様
KPI(業績を評価し、管理するための定量的な指標)は、社員に対して多様性および多様性を包含する(D&I)環境があるかを問う質問を設定し、賛成を示した割合から達成率を見るように設定しています。
多様性と包含(D&I)環境を整える前提として、アンコンシャス・バイアスを自覚したり、意識してコントロールしたりすることが大切だという定義付けからです。アンコンシャス・バイアスは、D&IのKPI達成のためのアクションプランの1つという位置付けです。

高橋様
D&Iの領域は数値化が難しく、KPIを出すことに苦労していました。達成までの距離を測るためには数値が必要だと考えていたところ、ANGLE※ではまさにその「数値」が可視化できるということで導入に踏み切りました。(※e-Learningツール:チェンジウェーブグループ提供)

アンコンシャス・バイアスについては、それまで考えたこともない人もいれば、自分で興味を持って調べていた人もいると思います。社員それぞれに違うはずの現在地を、同じ尺度で知ることができるのは良いと思います。

新卒から経営層まで全社をつらぬく共通言語を持ち
D&Iの本来の意義を伝えることができた

―全社員に向けて研修を行ったことで、具体的な成果が見えていれば教えてください
山口様
現状では、全社員がアンコンシャス・バイアスについて正しい知識を持って、自分自身のバイアスに気づくことができました。管理職・経営層については、さらにバイアスのコントロール方法についても研修ができています。

新卒から経営層まで全社に一本の横串を刺したように、アンコンシャス・バイアスという共通言語ができたというのは、とても大きなことだと思っています。
また、社員同士の会話の中で「これってバイアスかもしれないけど」と前置きするようなシーンが増えている実感があります。「この意見はあくまでも、多くの視点がある中での一つである」という客観視を前提に置くと、聞き手が受け取りやすい形になるため、より質の高いコミュニケーションができているのではないでしょうか。

“風が吹けば桶屋が儲かる”の連鎖のように、長いドミノの一つ目が倒れたかなと感じています。この先、ドミノがパタパタと倒れて、思うような効果につながっていく期待を持っています。

高橋様
一般社員向けのセミナー後のアンケートでは、「バイアスをコントロールすることが企業の利益につながるのだと理解できた」という意見が多く出ました。アンコンシャス・バイアスを切り口にして、D&I自体の意義を伝えることができたのだと感じています。
売り上げを上げるという事業活動とともにD&Iを達成していくことに納得感を持つのは課題の一つですので、ビジネスもD&Iも、両輪で回していくことが大切なのだと腹落ちしてもらったことは、全社的に大きな変化につながると思います。
また採用の場面でも、評価の際に評価者がバイアスをコントロールするように再確認・再認識されていると感じています。

自分自身の現在地を意識できるよう
定期的な気づきの機会を提供したい

―アンコンシャス・バイアスの取り組みについて、今後の展望や希望はありますか。
山口様
今後は「忘れない」ことが大切です。
わかっていても忘れやすい、慣性の法則が働きやすい領域だと思っているので、全社員に向けて根気強く、かといって負担になりすぎない程度に、定期的な気づきの機会を設けていきたいと考えています。具体的には、自分自身の現在地の変化を追っていけるような機会を提供したいですね。今後とも、チェンジウェーブグループの伴走に期待しています。

関連資料・調査データ

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ANGLE ホワイトペーパー
無意識バイアス取扱説明書

ANGLEによる企業管理職の無意識バイアス調査結果とともに、アンコンシャス・バイアスをコントロールするためのポイントをまとめています。
企業で見られる無意識バイアスの課題

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