e-learningツール「ANGLE」
導入企業様の声

極東開発工業株式会社様
導入事例

eラーニングツール「ANGLE」導入企業様の声

「このままでいい」は最大のバイアス。「学びたい」という管理職の声から始まった、現場発のダイバーシティ推進

特装車製造でトップシェアを誇る極東開発工業株式会社。
「今のままでもうまくいっている」という空気が根強い中、ダイバーシティ推進の取り組みはなかなか進まなかったそうです。
しかし、現場の管理職から挙がった「学びたい」という声をきっかけに、少しずつ社内に変化の兆しが見え始めています。

本記事では、アンコンシャス・バイアスを「見える化」する仕組みの導入、それによって管理職の意識や行動にどのような変化が生まれたのかをご紹介します。

お話を伺ったのは極東開発工業株式会社 法務広報部 サステナビリティ推進室の山口美由紀さんです。

極東開発工業株式会社 様

法務広報部 サステナビリティ推進室
山口 美由紀 様

※肩書は取材当時
業種 特装車事業、環境事業、パーキング事業
導入されたコース ANGLE管理職版7回
受講規模 全管理職(係長以上)
INTERVIEW

「何から始めるのか、白紙で任された」法改正と共に始まった模索

−ダイバーシティ推進に取り組もうと思った背景についてお聞かせください。
山口様
率直に申し上げると、女性活躍推進法が制定されたことがきっかけでした。
ただ、具体的に何をするかは全く白紙という状態で私自身に任されたので、まずは法律の読み込みや他社事例などの情報収集から始め、「女性活躍とは何か」ということを自分なりに整理するところから始めました。

とはいえ、会社として何を優先するのか、進め方に悩んでいたことも事実です。
そんな中、あるセミナーで「ダイバーシティ」という言葉に触れ、ヒントが得られたように思いました。「女性活躍を含みながらも、より広く、今後の発展にもつながる視点なのではないか」と感じたことを覚えています。

”学びたい”という声が背中を押したーー動き出すきっかけは管理職

−ダイバーシティ推進の取り組みはどのように始められたのでしょうか?
山口様
ダイバーシティ推進には、まずトップの理解が何よりも大切です。
そこで、経営層向けに資料を作成して説明する機会を設けたり、社内イントラネットにニュースレターを掲載したりといった取り組みから始めました。
しかし、こうした手段だけでは社内への浸透は十分ではなく、「これでは足りない」と感じるようになりました。

私自身、それまでにダイバーシティについて自分なりに学んできたこともあり、その重要性を強く実感していました。会社として本気で取り組まなければ、将来的に立ち行かなくなるのではないかという危機感も持っていました。
ですから、多少コストをかけてでも推進する必要があると考え、ダイバーシティ関連の動画教材をイントラネットに掲載して視聴してもらうことや、社外の研修サービスの活用なども視野に入れ始めました。
ただ、忙しいマネジメント層にとっては、動画を見る時間を確保することさえ難しいのではないかという声もあり、研修や動画教材の導入には慎重な意見が出ていました。
−そうしたご状況下、「動く」きっかけとなったのは何でしたか?
山口様
そのような中で、管理職向けの勉強会でアンケートを実施したところ、「いろいろなことをもっと勉強したい」と考えている管理職が多くいることがわかったんです。
「時間が取れない」「関心がない」というのは思い込みで、実際には「学ぶ必要性を感じている」「時間があれば学びたい」と考えている方が多くいました。

このアンケート結果を受けて、具体的な施策の検討に入りました。そんな折、関西のテレビ番組でチェンジウェーブグループの「ANGLE」が紹介されているニュースを目にし、「これだ」と思ったんです。
簡単なテストでアンコンシャス・バイアスを可視化できるという内容で、「バイアスがある」ということがわかる、数字で表せる、ということを初めて知りました。
アンコンシャス・バイアスは「無意識」ですから、説明しても腹落ちしてもらえない、ピンとこない、ということがありますが、「見える化」されることで、受け手が納得しやすくなります。これは管理職にも伝わりやすいのではないかと考え、導入のご相談をさせていただきました。

「変える必要がない」は最大の壁ーー成功体験を超える問いかけ

−最初の一歩をうまく踏み出せたポイントは何だったと思いますか。
山口様
当社は1955年に設立され、高度経済成長期を経て売上を伸ばし成長してきました。今も良い意味で”昭和的”な組織文化が残っています。
雰囲気が良く、連帯感を持って働くという意味では非常に良い環境だと思います。
しかし一方でそれが過度な成功体験にもなり、「これまでのやり方を変える必要はない」「この体制でうまくいっているのだから、変えなくても大丈夫」という無意識の思い込み、つまりバイアスが管理職層に存在していたように思います。

加えて、女性社員も、これまで「管理職」や「自分で構築するキャリア」ということについて意識して考えてこなかった、という方がほとんどでした。「今が充実しているからそれで良い」と感じている社員も多く、変化への動機づけが難しい面もありました。

それでも私は「考えていきましょう」と伝え続けています。
2023年には人的資本情報などの開示が求められるようになるなど、社外からの視線も強くなってきていますし、何より社会全体が変わってきています。今、変わっていかないといけない。一緒に考えていかないといけない。

ただ、強く言い過ぎると反発も生まれてしまうので、あくまでも対話を重ねながら、少しずつ「世の中の流れはもう変わってきている」と伝え続けていくことを大切にしています。

変化の兆しーー社内に定着し始めた言葉

−アンコンシャス・バイアスの学習を通して、管理職に変化は見えましたか?
山口様
正直に言うと、大きな変化が一気に起きたわけではありません。
ただ、「ダイバーシティ」や「アンコンシャス・バイアス」という言葉が、会話の中に自然に出てくるようになりました。
これはとても大きな一歩だと感じています。

当社のような製造業では、生産現場で働く社員が外の情報に触れる機会を効率的に作り、世の中の変化と社内の温度差が生まれないようにすることも大切です。
「バイアスって、こういうことなんだ」「自分たちにもあるんだ」という知識を持ち、考えるきっかけができたことがまさに変化の始まりです。
学び続けていくことで、社員の視線が狭い世界から社外に向かって広がっているという実感が出てきたと思います。

管理職研修後 受講者の声

極東開発工業様受講者の声

資料:極東開発工業様ご提供

−人材のマネジメント、という観点ではいかがでしょうか。
山口様
まず、女性活躍推進という観点でお話しすると、
そもそも当社には女性社員が1割程度しかおらず、これまで管理職は全員男性でした。
それでも、ここ2~3年で女性複数名が管理職に登用されています。割合としては0.8%に留まるものの、ゼロからの第一歩であり、今後に向けた変化の兆しとして捉えています。
「変化は小さくても、確かに始まっている」という感覚を持っています。

ただ、本当に大事なのは、女性とか男性ということではなく、一歩引いたところでフラットに個人を見るということです。その人にどんな特徴があり、何が苦手で何を伸ばしてあげたいのか、そう考えて、マネジメントができると良いと思っています。

管理職研修の際、
人事部長の廣島から受講者に対し「様々な視点を得る良い機会として学んでほしい」という言葉があったかと思います。業界トップという優位性の中にあっても変化を恐れず、時代に合わせてアップデートできるよう、歩みを止めずに行きたいです。

学びを“続ける仕組み”をどうつくるか――これからの課題は“継続性”

−今後の展望をお聞かせください。
山口様
どのように継続して学んでいくのか、を一番に考えています。

社員の声も様々で、「もっと学びたい」「全社員に向けて行ってほしい」という意見もあれば、「時間が取れない」といった消極的な声もあります。予算や優先度、対象の広げ方など、悩ましい部分も多いです。

ただ、やってみなければ気づけないことがあるので、会社が変わっていくためにも必要なことなんだと伝え続けていくしかないと考えています。実際に触れてみる、学んでみることで気づきが生まれ、考えるきっかけが生まれ、変化の一歩が生まれる。その連鎖をつくるには、地道に働きかけていく必要があります。

そして、私自身が大切にしているのは、常にアンテナを張って情報収集をしていくことです。
ダイバーシティ推進施策に悩んでいたとき、テレビでANGLEの紹介を見なかったら、また、見ていたとしても行動に移さなければ、当社の具体的な取り組みは生まれなかったかもしれません。
たまたま出会った情報を行動に変えていくことで、人とのつながりや新しい気づきが生まれます。変化には時間がかかりますし、成果が出るまでは焦ることもありますが、「自分が変化を起こし続ける」ことが、組織を動かす第一歩になると信じて、これからも発信していきたいと思います。

関連資料・調査データ

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