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シニア層の活躍を阻む 3つのアンコンシャスバイアス

チェンジウェーブでは、アンコンシャス・バイアスのeラーニングツール「ANGLE」を提供しています。

ANGLEの特徴は、アンコンシャス(=無意識)であるがゆえに自覚しにくい受講者のバイアスを、定量データで数値化すること。「自分にもある」「こんなところにバイアスが出る」と認識していただき、「自分ごと」になることで行動が変化するよう、設計しています。

本レポートでは、ANGLE受講者6万人のデータをもとに、シニア活躍を阻むアンコンシャス・バイアスについて考えます。




  シニアバイアス連載記事
  No.1 シニア層の活躍を阻む3つのアンコンシャスバイアス ※本記事はこちら
  No.2 無意識の年齢バイアスを乗り越え シニア層の活躍につなげる
  No.3 ベテラン活用・企業の取り組み ~ダイキン工業様 事例紹介~




目次[非表示]

  1. 1.潜在的なバイアスが「そうは言っても・・・」を生む
  2. 2.バイアス①「シニア層は頑固で柔軟性がない」
  3. 3.バイアス②「シニア層には意見しづらい」
  4. 4.バイアス③「年上の部下は扱いにくい」
  5. 5.シニア層の活躍を妨げるバイアスに対処するには?



潜在的なバイアスが「そうは言っても・・・」を生む


アンコンシャス・バイアスとは、人々が無意識のうちに持つ先入観や固定観念のようなものです。

「男女平等であるべき」「年齢に関係なく仕事で活躍できる環境があった方がいい」と考えてはいても、自分でも気づかないうちに(潜在的に)「リーダーはやっぱり男性だ」「若い方が仕事ができる」などと思ってしまう、言動に出してしまう、というようなこともアンコンシャス・バイアスです。


特に今、企業で大きな課題となりつつあるのが「若い方がいい」「シニアは頭が固そう」など、“若い=ポジティブ、シニア=ネガティブ”なイメージを持ってしまうシニアへの年齢バイアス。

70歳までの就業機会の確保が企業の努力義務とされる中、スキルと知見を持ったシニア層の雇用延長や再雇用は、今後企業にとって人材不足を補い、新たなチャンスを見出すことのできる機会になります。しかし、せっかくのシニア人材も、周囲や自分自身のバイアスによって活躍の場を失うとしたら、大きな損失となります。


今回は、ANGLE受講者(管理職、一般社員)合計6万人のデータから見えてきた、ビジネスシーンにおけるシニア・バイアスをまとめてみました。


シニア層への偏見


ANGLE受講者のセルフチェックで多く見られたのは、「シニア層は頑固で柔軟性がない」「シニア層には意見がしづらい」「年上の部下は扱いにくい」というものでした。

しかし、実際にシニア層がそうであるということでは全くありません。
また、実際、身近にそういう人がいるとも限りません。
バイアス=無意識にそういうイメージを持ってしまっている、ということなのです。

まず、IATというテストで測定した「年齢バイアスの強さ」をご覧ください。
ヒストグラムの左、-0.65~-2.0がシニアに対するバイアスが強いとされますが、管理職も一般職も「若手に対してポジティブに受け止め、シニアに対してネガティブなイメージを持っている」バイアスが強い人が多いことがわかります。





ANGLE一般社員 シニアへの偏見グラフ2

では、それがどんな弊害を生み出すのか、具体的に見てみましょう。


バイアス①「シニア層は頑固で柔軟性がない」

例えば、一般社員では「50代ベテラン社員と聞くと『頑固で柔軟性がない』というイメージが浮かぶ、という設問には28.7%がYESと答えました。回答を世代別に見ると、20代〜40代では3割以上がYESと答えています。


ANGLE一般社員版「シニア層は頑固で柔軟性がないと思う」回答数グラフ

ANGLE一般社員版 n=22,651



ANGLE一般社員版「シニア層は頑固で柔軟性がないイメージがある」回答グラフ


全体の7割はそういうイメージを持っていない、というのは喜ばしいことかもしれません。しかし、3割の人が否定的なイメージを持っているとすると、一緒に働くメンバーとしてはどうでしょうか?
新しいチャレンジに積極的なベテラン社員が異動してきたとしても、すぐ活躍できる環境にないということかもしれませんし、本人も居心地が悪いと感じるかもしれません。

バイアス②「シニア層には意見しづらい」

「相手が年上だからと、意見するのに躊躇することがある」という設問にYESと答えた一般社員は、52%。半数以上に上りました。



ANGLE一般社員版回答「相手が年上だからと意見するのに躊躇することがある」回答グラフ

ANGLE一般社員版 n=22,642


年齢別で見ると、20代では66.2%が「年上には意見しづらい」と答えています。


ANGLE一般社員版:相手が年上だからと、意見するのに躊躇することがある 年代別回答グラフ


​​​​​​​「言いやすい」「聞きやすい」仕組みを意図的に作らないと、世代を越えたコミュニケーションの活性化は進まないかもしれません。


バイアス③「年上の部下は扱いにくい」

次に、管理職の回答を見てみます。
「50代後半のベテランを部下に持つと扱いに困る(だろう)と思ったことがある」
という問いにYESと答えた人は54.5%でした。



ANGLE管理職版「50代部下は扱いにくい」回答グラフ

ANGLE管理職版 n=29,053


世代別で見ると、YESと答えた人の割合が一番高かったのは30代でした。
「シニアも活躍したほうがいい」などと漠然と捉えているとき、アンコンシャス・バイアスは自覚できません。実際、管理職として「自分ごと」になって初めて、バイアスが実感でき、行動が変わるきっかけになります。



ANGLE管理職版「50代の部下は扱いづらい」回答内訳グラフ


シニア層の活躍を妨げるバイアスに対処するには?

ここまで、ANGLEのデータから見えるアンコンシャス・バイアスをご紹介しました。

しかし、実のところ、調査の冒頭では、ANGLE受講者の95%が「年齢・性別問わず、実力で登用すべき」と答えているのです。
仕事の機会は誰にでも公平に与えられるべきと多くの人が思いつつも、自分では気づかないうちに、シニア層にネガティブな意識を持ってしまっていることが今回の調査で分かりました。

こうしたバイアスに凝り固まることなく、シニア層が活躍できる現場をつくるにはどうしたらいいのか、次回の記事ではバイアスへの対処と先進企業の取り組みをご紹介したいと思います。



​​​​​​​

  無意識の年齢バイアスを乗り越え シニア層の活躍につなげる <シニアバイアス連載記事 第2弾> シニア活躍を阻むアンコンシャス・バイアスにどう対処していくのか、ANGLE受講者6万人のデータをもとに考えます。 ANGLE | アンコンシャス・バイアスを学び行動変容を促すeラーニングツール | 株式会社チェンジウェーブ





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